• Facebook
  • Twitter
  • 黒のYouTubeアイコン

© 2019 CRAFTAR

サウンド・ブランディング

 「音」は視覚情報よりも人間の感覚へ直結し、ダイレクトに感情と行動をコントロールします。良いアニメーションは動きだけでなく、この「音」の使い方にもさまざまなテクニックを用いています。

 まず、同じ音でも「情報を伝える音」と「感情を作り出す音」は異なります。例えば子どもがコミカルに駆けるシーンにアスファルトを蹴る音を重ねても、「走っている」という情報しか伝えられません。しかし、あえて現実では鳴らないような軽やかな音を重ねることで、その子どもの足取りの軽さやひょうきんな性格までもが描写できます(某家族アニメを思い出してみてください)。他にも、登場人物が満面の笑みを浮かべるシーンに対して悲壮感の漂う曲を重ねることで、「この人は無理して笑っているんだな」という複雑な心境を観客に伝え感情を揺さぶることもできます。

 また、サウンドデザインにおいては音が重なった時の処理も重要です。劇中、様々な効果音やシーンを彩る音楽が同時に鳴る場面も少なくありませんが、ただ鳴らしただけでは音が「団子」になってしまい受け手が混乱します。サウンド効果を最大化するには、レベルやタイミングなどの繊細な調整を行い、たとえ重なっていてもそれぞれの音がわかるようにしなければなりません。さらに、それぞれの音を分離するだけでなく、全体として調和の取れたひとつの「音の物語」として構成する必要もあります。

 これらのことを並列におこなった上で、最終的には受け手が音疲れしない設計へと整えなければならないなど、一朝一夕で体得するのは不可能なほどに「音」の世界は奥深いものです。しかし、先述したようにサウンド効果をうまく扱えれば、物事の見せたい側面を強調することや、受け手の精神状態を任意の方向へ導くこともぐっと容易になります。UX/UIにおいても、アニメーションで磨き抜かれたサウンドデザインを活用しない手はありません。

 クラフターは、これまでのアニメーション制作や「ATL™(アニメーション・テクノロジー・ラボ)」にて、このサウンド・ブランディングの知見を培ってきました。スマホやデジタルサイネージなど、映像スクリーンに囲まれて暮らしている時代だからこそ、「音」のデザインで違いを作り出してください。